★畳の特性

 日本人は気持ちのこまやかな民族です。それだけにいたわりの気持ちから感触の柔らかな弾力性のある畳というものが出来たのだと思います。
 日本の文化は、古来中国大陸を経て伝わったものが多いのですが、畳は大和民族が生み出した我が国固有の敷物であります。

 ゆったりとくつろげて、フローリングでは味わえない「感触」、「適度の弾力性」が第一の魅力でしょう。更に適度な保温性があり、そして気分をリラックスさせる独特の「匂い」のある床材です。

 畳の部屋は実に多目的に使えます。幼児やお年寄りが転んでも柔軟性があるから安心、ひとときのごろ寝で疲れをいやしてくれるし、座卓ひとつで応接間に、布団を敷けば寝室になります。


畳は、お部屋の空気を浄化してくれる

 畳は一畳で500ccの水分を吸収し、乾燥してくると放湿するという自然のエアコン作用を備えています。また、畳表は空気中に含まれる有害な二酸化窒素を吸着する能力に優れていることも判明し、その吸着した二酸化窒素の50%〜80%は、無害な一酸化窒素になって空気中に還元されるということが「大気汚染学会誌」で発表されました。
 畳が、知らず知らずのうちに室内環境の浄化をしてくれているのです。

畳は自然のエアコン

湿気を吸収し
たたみくん.gif
↓↑
乾燥してくると放湿
たたみくん.gif
二酸化窒素も
無害な一酸化窒素に還元するよ

畳の断熱効果と保温効果

 畳表のイ草には、縦状にヒダがあり、その表面には無数の気孔があって空気を吸入・排出しており、内部はスポンジ状になっております。したがって表面積は数十倍になり、内部のスポンジ上の組織が温度を調節する役目を果たしています。そして、湿気を吸うと膨張し、放湿すると縮小する組織になっています。
 暑い夏の日には、畳が含む空気によって暑さを遮断し、ひんやりと心地好い感触をもちます。
 寒い冬の日には、外の冷たい空気を畳の中の空気がさえぎってくれます。そして、暖房で温まった空気は外に逃がさない保温効果もあります。


畳のおはなし: ★畳の特性   ★畳の構造・寸法・敷き方   ★畳床   ★畳表   ★畳の語源   ★畳の歴史

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