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★ 畳の短いおはなし★ 畳の特性★ 畳の構造・寸法・敷き方★ 畳床★ 畳表★ 畳の語源★ 畳の歴史 |
畳は平安時代にその姿形を現し、科学万能といわれる新時代にあっても、畳のもつ素晴らしい天然素材の特性を生かし、湿度が高く気温の変化の多い日本の風土に最も適した敷物として今日まで愛用されています。
畳部屋は実に多目的に使えます。ひとときのごろ寝で疲れを癒してくれるし、座卓一つで応接間に、来客があればお泊まりの寝室に、お茶、お花、お琴等の稽古場にもなります。
畳表の材料イ草は、湿地に自生する多年生植物です。現在は熊本、広島、岡山、福岡、高知等で栽培されています。又、最近では中国産も増えてきています。
イ草は、刈り取られた後、畳表の独特の色と香りをもたせるため、天然染土による泥染が行われ、農家の機械で畳表に織り上げられます。
1枚の畳表を織るのには、およそ4000本〜5000本のイ草が使われ、その質、長さ、色調が品質を決める重要な要素となっています。織られている経糸には、麻糸と綿糸があり、麻のほうが強く高級品に使われています。
畳は空気を沢山含んでいるため、断熱効果の働きをし、しかもそれをそのまま保つ働きをもっているため、吸音効果があり振動を和らげることにもなります。
又、畳1枚は500ccの水分を吸収し、乾燥してくると放湿するという自然のエアコン作用を備えています。畳表は、二酸化窒素ガスを吸着する作用があることも判明し、畳が知らず知らずのうちに室内環境の浄化に役立っていることも発表されました。
健康素材である畳は、大和民族が生み出した我が国固有の敷物であり、世界に類を見ない素晴らしい機能をもっています。